2010年07月11日

いままでにない、購買本

購買ネットワーク会の友人たちが本を出した。

「調達・購買“戦略決定”入門」というのが、その題名である。当人たちは企画を立ち上げた当初、「難解本プロジェクト」と呼んでいたのを記憶しているが、確かにサッと読み流すことのできるようなタイプの本にはなっていないという印象を受けた。

そこで提案。この夏休みに「宿題」として読んでみるのはどうだろう?読書感想文を書くのではなく、誰か他人に説明する前提で精読するのだ。

おとなの夏休みの過ごし方としては、かなり上等な部類に入ると思うのだが、如何。



posted by 継之助 at 16:57| 北海道 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月11日

万年主任に捧げる鎮魂歌

「7割は課長にさえなれません 終身雇用の幻想」読了。

ええ、おっしゃる通り、バブル前入社の大卒正社員ですが、私も課長にさえなってません。というか、既に「課長」という職が会社には殆ど存在しないのである。

「なんとかリーダー」「なんとか役」「なんとか付」「なんとか補佐」が乱発されていて、フラット化と言えば言えなくもないが、「無責任体制」という方が正確な気もするのである。だって、ラインの仕事も、スタッフの仕事も(質こそ変化していても)やっぱり存在しているのだから。

責任をはっきりさせるためにも、ラインの長ははっきりと、「課長」「部長」と名乗らせ、スタッフは「スタッフ」と名乗らせても良いのではないだろうか?

閑話休題。

本書は、「若者はなぜ3年で辞めるのか?」の続編として書かれた。継之助のような「中高年」のサラリーマンには、読むのがつらい本の一つである。

もちろん難しいからではない。

そこに書かれていることが否定しようのない事実であるからだ。それなのに自分たちは今まで終身雇用と年功序列をどこかで肯定しつづけ、ここまで来てしまったという忸怩たる思いがあるからである。そして、自分たちはその幻想に確実に裏切られ、しっぺ返しを食らうことも、ほぼ確実である。

今からではもう遅いこともある。が、まだ間に合うこともあるはずだ。そう思ったら、少しずつ行動に移すしかない。

だれのものでもない、自分の人生なのだから。


posted by 継之助 at 18:11| ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月18日

会社の外で稼いでハッピー!?

サラリーマンのための「会社の外」で稼ぐ術
ハッピー・リタイアメント
の二冊を同時に読了。

柴田英寿さんの論旨には、ほぼ全面的に賛同。サラリーマンというリスクの「比較的低い」仕事を確保しながら、会社の外で稼げるなら、言うことはない。実際には会社に言うことを聞いてもらうためには、結構仕事をこなさないといけないはずだけれど。

ただ、最後が不動産投資なんですかねえ。そこのところが正直良くわかりませんでした。

浅田次郎さんの「ハッピー・リタイアメント」は最初ぎょっとした。(死語?)舞台となる「全国中小企業振興会」なる組織に聞き覚えがあったからである。資本金1000万円超の会社に御勤めのバイヤーなら、おわかりかもしれない。下請法に関わる講習会をやっている法人にそっくりな名前なのだ。ちなみに本物(?)の名称は「全国中小企業取引振興協会」である。

それはともかく、三人の主人公がいい。「ノンキャリの悲哀」を吹き飛ばす、ユーモラスだけど気骨を感じさせるキャラクター。浅田さんの作品はそんなに読み込んでいる訳ではないが、キャラクターの描き方が好きなんだよね。

二冊ともおすすめである。



posted by 継之助 at 23:20| ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月07日

お上理不尽!

「ずるい!? なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか」を読んだ。

これを読み終えた昨日の夜、ちょうどケーブルテレビで「上意討ち 拝領妻始末」をやっていた。ご存じない方も多いと思うが、この奇妙な題名の映画は、殿様の勝手で側室を押しつけられた家臣が、上意という名のわがままに翻弄される悲劇を描いた傑作である。三船敏郎が主演だが、記憶に間違いがなければ、加藤剛主演でドラマ化もされたはずである。

そのドラマの方で印象に残っているのが、ラストシーン。

結局、側室の生んだ子がお世継ぎになり、側室はまた殿様に召し上げられる。その後いろいろあって、結局側室と家臣は死に、残った隠居(家臣の父)が討手を切り捨て切り捨て叫ぶ。「お上理不尽!」

理不尽であろうともルールはルール。そんな世の中に我慢に我慢を重ねたあげくに、息子と嫁の命を奪われた。失うもののなくなった隠居の悲痛な叫びは心を打つ。実に日本人的な美学である。

で、それは美学に過ぎず、国際的に通用するルールではない、というのがこの本の主旨と言ってよいであろう。これ以上中身に触れることは慎むこととするが、一読の価値があると思う。

posted by 継之助 at 23:28| ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月28日

中高生の読書事情

ここのところ、事情があって中学校・高校に出入りする機会があった。卒業してから母校にも、顔を出していないので、本当にウン十年ぶりにそういう所へ行って、懐かしい思いにとらわれた。

図書室の前に、生徒に読書を呼びかけるポスターが張ってある学校があるのだが、どこも本を「読ませる」のに苦労している様子だ。ある中高一貫校では、6年間で100冊読んで寸評を提出しよう、という運動をやっていた。一ヶ月で1〜2冊強読めば良い計算であるが、それすらも読まない生徒が多いということなのか。

別の学校で、生徒に本を「読ませる」工夫を訪ねてみると、「それが結構大変なんです。朝10分ぐらいの時間をとって、兎に角なんでも良いから読ませるようにしているのですが、それでは充分ではありません。かといって、感想文を書かせるようにすると、ますます読むのが苦痛になるので、とりあえず冊数の目標だけは与えているのですよ」とおっしゃる。

このブログを中高生が読んでいる可能性は殆どないが、それでも言っておきたい。確かに受験勉強が忙しいのはわかるが、本は読んだ方がよい。ジャンルはあまり関係ない。自分で読みたいと思うものだけを自由に選んで良いから、時間を見つけてたくさん読んだ方が良い。

学校へ行っている間は、先生や塾の言う通りでいいのかもしれないが、社会に出てからは、本が大きな情報源であり、それを使いこなす方法は今、身につけておくべきものなのだ。
posted by 継之助 at 09:06| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月08日

日本三文オペラ

開高健「日本三文オペラ」読了。継之助を本の世界に引きずり込んだのは、開高健その人なのだが、「パニック」「裸の王様」とあわせて続けざまに読んでみた。(しかし「かいこうけん」だとばかり思っていたのだが、「かいこうたけし」なのだ。ちゃんと調べないとこういう誤解をしたままになるのですね。)

驚いたことに、そこには「都市鉱山」の概念が登場している。Wikipediaにもそこまで「都市鉱山」の起源が遡るとは書いていない。

しかも現在まで至る、このリサイクルという仕事の怪しさと経済的意義が、小説の背景にきちんと描かれている。

二十年前には決してお薦めの本ではなかったと思う。それだからこそ、初版から約五十年経過した今、この本の背景は再び同時代性を持ち始めている。

と偉そうに評論してみたが、そんなことを抜きにして、開高健の豊穣な日本語に触れる喜びに浸ることができた。

お薦めである。
posted by 継之助 at 23:53| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月18日

「地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」」

面白い本が出た。

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「日本中にバイヤーは何人いるのか?」そんな質問、急にされても答えられないのが普通。でもそれじゃ、コンサルタントにはなれないらしい。

別にそういう質問に答えるためにだけ、フェルミ推定という考え方がある訳ではないが、そういう質問が採用試験にあるというのは聞いた事があった。で、読んでみると面白い。私のような人間(元バイヤーの企画屋)でも、仕事に応用することが可能。というか結構、こういう究極の仮説思考を業務でもやっていることに気づいた。

向学心旺盛なバイヤーにもお薦めの本です。数時間で読み切れます。
posted by 継之助 at 06:33| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月03日

「牛丼一杯の儲けは9円」

坂口孝則さんの新著が出版された。その名も「牛丼一杯の儲けは9円 「利益」と「仕入れ」の仁義なき経済学」である。

牛丼一杯の儲けは9円―「利益」と「仕入れ」の仁義なき経済学 (幻冬舎新書 さ 5-1)
牛丼一杯の儲けは9円―「利益」と「仕入れ」の仁義なき経済学 (幻冬舎新書 さ 5-1)坂口 孝則

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私のような製造業のバイヤー出身者であれば、「仕入れ」という言葉にはやや違和感があるのではないだろうか?「購買」とか「調達」という言葉に馴染んでいるから。

待てよ、と思い返して簿記三級のテキストを引っ張りだしてみると、「仕入れ」「仕入帳」「仕入先元帳」などという言葉が当たり前に使われている。どちらかというと商業簿記の世界ではこちらの方が一般的なのだ。

工業簿記は複雑である。その点商業簿記は、ダイレクトに「収益」「費用」「利益」の関係がわかるので、素人向けである。簿記の教科書にも、「利益」を大きくするには、「収益」を増やすか「費用」を減らすかすれば(あるいはその両方を行えば)よいとはっきり書いてある。

ところが、坂口さんの言う通り、仕入れに着目する経営者が製造業においても、サービス業においても、これまでは少なかったのは事実である。ここ数年はゴーンさんの登場以来、仕入れが脚光を浴びる場面も少なくないが、かなりマクロな、と言えば聞こえは良いが、購買の現場にいる人間にとっては眉唾ものの巨大なコスト削減実績のみが一人歩きする状況が続いている。

この本はそのタイトルが示すように、極めてミクロな視点からのエピソードを積み重ね、最終的には「収益」「費用」「利益」の関係という原点に立ち返って、仕入れの重要性を説くユニークな書となっている。

お薦めである。

追記:最後に一つ、P201に「書い手を安心したあとに、他のものをたくさん売って儲けようとする」とあるのだが、坂口さんは次には、いったい何を我々に売りつけようとしているのだろうか?興味は尽きない。

posted by 継之助 at 22:15| ☁| Comment(0) | TrackBack(2) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月18日

バイヤーは洋書を買え!

そんなご大層なお話ではありません。

七人の侍が英語で世に問うた、Samurai Purchasingが日本のAmazonでも購入できるようになりました。(継之助も七人のひとり)

という訳であらためて宣伝でございます。是非ご購入を!


posted by 継之助 at 06:43| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月25日

「その数学が戦略を決める」

つい先日、購買ネットワーク会のメーリングリスト上で、「バイヤーはいらない」なる過激な題名の一連の議論があった。

いろいろ派生した議論が巻き起こるのも、このメーリングリストの面白いところで、購買に携わる人間にはお薦めである。それはさておき、元々の議論の発端は、「ベテランバイヤーが下したソーシングの結果よりも、統計学者たちが回帰分析でソーシングを決定した方がマシな結果が出た」という論文があるとの紹介があったからである。

すなわちその論文は「だからバイヤーはいらない」という結論なのだが、それに賛否両論が巻き起こったというもの。

で、私はどちらに組するかというと、ここでは「バイヤーはいらない」という側に立ちたい。この場合、「バイヤー」の定義は従来の枠組みでのバイヤー(交渉術に長けているとか、調整がうまいとか、人情味があるとか、法律に詳しいとかいわゆる人文科学/社会科学系のバイヤー)とすれば良いかもしれない。

で、タイミングよくこの本が発売された。

ビジネス書は、拾い読みをしてあらすじだけ把握することも多い私だが、この本は丁寧に読む価値がある(それに面白い!)と認めたので、湛然に読んでいる。従ってまだ読書中なのだ。

題名から考えると、統計学万能主義を述べているように思えるかもしれないが、そんなことはない。でも序章の「絶対計算者たちの台頭」で、ワインの市場価格の予測の話を読むと、直感や官能にのみ頼って意思決定をすることが、如何に危ういことかがわかってもらえることと思う。お薦めの本である、と同時に文系バイヤー(私もだが)にとっては数学をもう一度勉強するモチベーションになると思う。

更新が途絶えがちのこのブログだが、バイヤーへのクリスマスプレゼントとして、この本を贈りたい。

今年も愛読ありがとうございました。
posted by 継之助 at 22:56| ☁| Comment(0) | TrackBack(2) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月11日

Samurai Purchasing

購買ネットワーク会メーリングリストでの呼びかけに応じた、七人の侍ならぬ「七人のバイヤー」で本を執筆していました。しかも英語で。

住んでいるところもばらばら、勤務先もばらばらで企画会議もままならない中、メールベースで連絡を取り合い、呼びかけから一年半でついに先日完成!

日本のバイヤーが米国で出版をするなんて無謀ではないか、との声もあるなか、やってしまいました。「十年は追随する人など居るまい」という自信作です。

ここに情報を載せておりますが、本日より米国にて発売開始です!ぜひご購入を!(といっても英語版です。)
posted by 継之助 at 21:49| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月02日

「レバレッジ・リーディング」「レバレッジ勉強法」

日曜日にふと入った書店で目に入った本。著者の本田直之氏は「レバレッジ・シリーズ」と題して他にも数冊の本を出版している。面白そうだったので、今回は三冊をまとめ買い。

実は「レバレッジ」という言葉が大嫌いである。良く「レバレッジをかける」という言い回しで、ビジネス関係の書籍にこの言葉が出て来るが、何度読んでもこの言葉の意味が分からない。外来語にありがちなのだが、書いている本人にも意味が分かっていなからではないかと思っている。単に私が阿呆なだけかもしれないが。

そして残念ながらこの本も、「レバレッジ」と言う言葉のはっきりした解釈を、私に与えてくれるものではなかった。他の、もっとこなれた日本語を使えば十分だと思うのだが。

それはそれとして、この二冊の本に書かれていることは、実にもっともなことである。「漠然と勉強する」「漠然と本を読む」ということが、実に無駄の多い作業であり、目的や目標をはっきり持って、事に取り組むだけで成果が違ってくるというのは真実だろう。

ビジネス書なら、速読法をマスターしなくても一日に一冊は読める、というのはすごい。実は何度も速読法に手を出して失敗しているのだが、この本のやり方だとすぐに実行できる。(第一、このシリーズ自体が非常に平易な文章であり、すぐに読める。通勤途中で一冊読むのは楽勝!)

ただ、本を読んだだけではだめで、良いと思ったことはメモにまとめて自分のものにし、実践せよ、という教えも実にもっともである。ただ、本を書き込みで汚して最後は捨ててしまうというのには、ちょっと引っかかりを覚えるが。ビジネス書をすべて参考書と考えれば、もっともなことか?

シリーズを何冊も買うと、ダブり部分が多いように思えて来るが、それも読者への効果を狙ってのことと好意的に解釈することにした。「時間がない」というのが口癖のバイヤーには、お薦めのシリーズである。
posted by 継之助 at 06:18| ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月27日

読書会に行ってきた!

土曜日に行われた「調達・購買本緊急読書会」に行ってきた。当日は暑い中、なんと申込者全員が一人も欠けることなく、待ち合わせ場所に集合。私に言わせれば、この時点で既にこの読書会は成功したも同然である。

予感通り、読書会は楽しく、あっと言う間に時間が経過してゆく。いつものネットワーク会は五十人前後の所帯で、ぼんやりしていると周りの人とよく話をしないで欲求不満なんてこともあるが、さすがに十人前後だとそういうこともない。本を良く読み込んでいる方ばかりで、「参加者の顔が見える」面白い会合になった。

会社でもこういうのをやったら面白いのではないだろうか?黙っていると読まずに済ませてしまう本でも、半強制で読まなければならないというのも時には良い。

さて、この会に参加する為に電車に乗り、乗り換え駅で下車する時にちょっとしたハプニングがあった。

自分の目の前に立っていた人が、気を失って車内に倒れたのだ。皆さんは、こういう時にどう対処するだろうか?

私は、倒れた人が他の乗客に囲まれているのを確認し、電車のドアから一番近い駅員を確認し、大声で呼び寄せた。その後、他の乗客と協力して倒れた人を車外へ連れ出し、駅員に引き継いだ。

冷静に対処できた訳だが、実は同じ状況に会うのが、これで三度目だったからである。非常時には慣れが物を言うのである。

しかしながら、気になるのは、倒れた人を見ても何も行動しない人の多さである。見た限りでは協力したのは、私を含めて四人程である。慣れていなくても立ち止まるぐらいできるのでは?「大丈夫ですか?」と声をかけるぐらい、簡単なことではないのだろうか?
posted by 継之助 at 23:07| ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月26日

「調達力・購買力の基礎を身につける本」

先日ちらっとご紹介した、「世界一のバイヤーになってみろ!」でおなじみの坂口さんの(商業出版としての)処女作である。

どうやら人気があるのと、初回配本が少なかった(?)のが重なって、入手困難な状態となっているらしく、一部マニアの間では書店巡りまで始まっていた。私もマニアのひとりだった訳だが発売当日に入手し、バイヤーとしての優秀さを証明してしまった(笑)。

感想は、「ともかく面白い」。坂口さんには不本意かもしれないが、これは若手バイヤーの教科書として最適である。なぜなら、
1.ほんとは難しいことをやさしく書いてある。
2.文体自体が平易である。
3.現場からの視点が貫かれている。
4.バイヤーに必要なことが殆ど漏れなく書いてある。
からである。

メルマガのような毒舌は抑えて抑えて書いてあるようだが、かえって坂口さんの持ち味が生きていて、すばらしい本である。

早速会社の購買・営業担当者向けHPに紹介文をアップしておいた。そして若手社員の課題図書にすることも決めた。

ところで、今週の「PRESIDENT」誌の「給料格差大図鑑」を読むと、とんでもないことが!

ビジネスパーソンのアンケートで「出世できない部門」の二番目に「調達・購買・物流」があがっているじゃありませんか!おまけに「転職に有利だと思う部署ランキング」でも堂々ビリから二番目。

所詮、アンケートであって印象に過ぎないのだが、少なくとも他部署の同僚たちからはそのように見られているということである。バイヤーの地位向上には、まだまだやる事がたくさんあるようだ。

posted by 継之助 at 23:29| ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月19日

会議の生産性を上げる方法

「ファシリテーション・グラフィック」読了。

ただ、この本は一度読んで「ああ、なるほど」と思ってそのまま本棚に並べてはいけない本である。

このブログの中で何度か、「ファシリテーション」という言葉を使っているが、この言葉になじみがない方も多いと思う。もともとは「円滑化」という意味であるが、最近は「会議などをうまく運営してゆく技術」という意味合いで使うことが多い。

そう、会議などの生産性を上げるには、ファシリテーションが欠かせないのである。この本は単なるファシリテーションではなく、書記役の重要性に着目し、書きながら会議を運営してゆく技術を解説したものである。つまり読んだだけでは全く無意味なものなのである。

という訳で、読了後は会社の机の上の書籍コーナー行きとなった。何かの機会に読み返しながら実践してゆくことにしたい。

あとファシリテーションについておすすめの本は「会議の技術」「すごい会議」である。両方とも時々読み返すべき本であることはいうまでもない。

最後に、会議はやらないで済むならやらない方がよい。それが会議の生産性を上げる最善の方法である。それが故に、ファシリテーションについては、不要論なんてものもあるみたいだ。
posted by 継之助 at 23:19| ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月08日

「電子材料王国ニッポンの逆襲」

「電子材料王国ニッポンの逆襲」(東洋経済新報社 泉谷渉著)という本を読んだ。いや正確にはまだ単に目を通しただけで、ディテールはこれからだ。(余談だが、ビジネス系の本の場合こういう読み方をすることが多い。5分で内容が把握できることもあり、その結果ディテールまでは読まないと判断することもあり。)

その本にバイヤーにとっては衝撃的なくだりがあったので一部引用する。日本の材料メーカー担当者が、米国の半導体メーカーに安値での見積もりを無理して出した時のことだそうだ。

ー「見積もりをもっと高く書き換えてください。この数字では、あなたの会社は赤字になる。もし、こんな数字で御社が受注すれば、次の設備投資ができないでしょう。また、次世代への研究開発投資ができないでしょう。私たちは、パートナーなんですよ。あなたの会社がつぶれてしまったら、私たちが困るんです」。その材料メーカーの担当者は驚き、そして次の瞬間には、涙がこみ上げたという。ー

値上げを認めるということは、あなたがバイヤーなら当然あるだろう。だがそれはサプライヤーが全ての状況証拠を揃えてきて、苦境を説明しているのに、「社内では予算が決定済みで値上げなんて通らない」とさんざん粘ったあげく、八掛けにして認めているのではないだろうか?バイヤーの第一の価値は安値買いだと信じて。(少なくともバイヤー時代の私はそうだった。)

「サプライヤーとWin-Winの関係になくてはならない」なんて誰でもいうことである。だが、相手が勝手に安値で見積を出してきているというこの状況で、「これでは貴方の事業がなりたたないでしょうから、きちんと利潤をとってください」とあなたは言えるだろうか?

これを言えるようになるまでには、
1)サプライヤーの原価に対する理解
2)サプライヤーと自社との現在から将来までの関係性への理解
3)自社の事業に対する理解
が少なくともバイヤーには必要で、その上それを全て社内で通す力もなくてはならない。全てバイヤーには必要なスキルだ。

だがしかし、繰り返しいうが、「これでは貴方の事業がなりたたないでしょうから、きちんと利潤をとってください」とあなたは言えるだろうか?

皆さんの感想、ご意見をお聞かせ頂ければ幸いである。



posted by 継之助 at 06:52| ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月12日

出来るビジネスパーソンになる方法

「スローキャリア」(高橋俊介 著 PHP文庫)を読んだ。コンビニの本棚に置いてあったのを、何となく手に取って買った本だったので、あまり期待していなかったのだが、自分にとってはタイムリーで、面白かった。

タイムリーというのは、先日の日曜日、散歩をしながらかみさんとこんな会話をしていたからである。

私「この前の飲み会で、二十代後半の女性と話していたら、その友人が殆ど皆、大学卒業後に入った会社をやめていると聞いたんだ。その理由はキャリアアップではなくて、結婚退職とキャリアダウンで、総合職に嫌気がさして派遣社員になった人もいるんだって。」

かみさん「皆、上昇志向が強い訳ではないのよ。そういう人に土曜日つぶして購買ネットワーク会に出ろっていっても無駄だと思う。」

私「そうだよな。でもそういう人にもスキルを身につけてもらわなけりゃならないし、会社としてはそういう人を生かす手段を考えなけりゃ、やっていけなくなるよな。」

この本には「スローキャリア人材にとっては、自律的キャリア形成を会社が支援するということが価値基準なのであり、これからはそういう企業ビジョンを打ち出せるかどうかで、企業の人材戦略に大きく差がつくようになるといえるだろう。」という一節があり、我が意を得たりという感じである。

私自身はこの本で言うところの、「アチーバー型キャリア」に近い考え方なのであるが、キャリアに関してはもっと多様性があっても良いし、それを認めるだけの包容力を会社には要求したい。というか、そういう会社にしてゆくのも自分の役割の一つであろう。
posted by 継之助 at 06:52| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月20日

「現代日本の問題集」

「現代日本の問題集」「情報系 これがニュースだ」「急がば疑え!」読了。いずれも先日紹介した日垣隆氏の著書である。宣言通り、近所の古本屋で手に入る彼の著書を、いっきに読んでみた。

いずれも論理展開がしっかりしているため、私には非常に読みやすい。一度あつかった題材は、基本的に繰り返し扱わないとどこかに書いてあった割に、精神障害犯罪者を題材にしたものが多いことだけが、気になるところではある。

さて、「現代日本の問題集」は坂口さんのおすすめということで、買ってきたもの。第六章の「フリーエージェント社会へ」はたった十ページだが、説得力がある。坂口さんがそれを実践しているのを見ているせいかもしれないが。

続いて「マインドマップ読書術」読了。松山真之助氏の著書である。確かに漫然と読んだ本の内容を覚えておくのはまず無理である。それを避けるためにも、マインドマップを活用するのは確かに効果的であると思う。

しかし、何よりもやはり「アウトプットを前提にした、インプット」というのは大事なのだ。自分の経験からそれは間違いないと思っていて、昨年末の購買ネットワーク会でもプレゼンしたのだが、いろいろな方がそれに気づいて実践しているということには勇気づけられる。

本の内容から一つ心にのこる言葉を引用してみることにしたい。
「ところが、そこで私も、と実際に行動を起こす人は案外少ないのです。ほんのちょっとしたことなのに、それを「やってみる」人と「ただ感心するだけの」人がいるのです。そして圧倒的に後者が多い。まずはなんでもやってみることです。」

そう、なんでも実践してみよう!
posted by 継之助 at 23:47| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月08日

「偽善系 正義の味方にご用心!」

「偽善系 正義の味方にご用心!」読了。先日と同じ、日垣隆氏の著書である。

(まだ、数冊しか読んでいないのでこの時点で、どうこう言うのはいけないのかもしれないが、)彼の持ち味は、圧倒的な取材と調査に基づく、緻密な論理構成である。おそらくは何か直感的に引っかかる事象について仮説を立て、それを検証してゆくのだろうが、それにしてもそのデータ処理力は尋常ではない。思考停止をしないということの大切さを教えられる。

しかし、書かれる対象とされた場合、これほど徹底的にやっつけられるとやりきれないかもしれない。(佐高信氏がターゲットになっている「辛口評論家の正体」という章がある。)まあこの職業
の人たちにとっては、お互い様なのかも知れないが。

批判されることは、私にしたって覚悟の上でこのようなブログを書いているが、匿名だもの。実名でやっつけられたらと思うと、ちょっと恐ろしい。要するに覚悟が足らないだけだが。

ところで、宣伝です。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
第八回購買ネットワーク会

http://www.co-buy.net/modules/eguide/event.php?eid=6
新たな購買を拓くために、ご参加下さい。今回も開催決定!

第八回購買ネットワーク会
★内容
2006年11月18日(土曜)14:00〜18:00
場所:
日本能率協会会議室
費用:500円

「買う」という行為に関わるすべての人へ。
バイヤーという世界の何かを変えたい人たちへ。
自分を変えたい人たちへ。新たな刺激が欲しい人たちへ。
組織を破り、自己ブランドとしてのバイヤー業を確立したい
人たちへ。気になられたら参加しないと損ですよ。
posted by 継之助 at 07:37| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月28日

「知的ストレッチ入門」

日垣 隆著「知的ストレッチ入門」読了。

昨日、Gr会社に出かけたとき、時間があったので本屋に出かけて見つけた本だが、実質三時間ほどで読んでしまった。(この人の著書は初めてのため、精読しました。)読みながら驚いていた。特に第四章について。

私が考えていたことと、全く同じことをとっくに考えている人がここにいたのだ。どうしてもっと早く、この人の本を読まなかったのだろうか?

私は気に入った人の本はまとめて読んでしまう癖があるが、次はこの人に決定!

追記:
私の実家も「本が溢れる家」でした。小説から両親の職業がらみの、児童心理学の本まで本棚から溢れて子供部屋の小さな押し入れいっぱいに本がありました。そのことは今思うとすごく恵まれたことだったのだと改めて思います。

今、我が家にも本が溢れかえっています。家をたてる時にまず本棚をつくる位置を決めたぐらい。子供が本好きになってくれたらいいな。
posted by 継之助 at 22:49| ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | ばいやーの図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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